熊本城(別名・銀杏城) 【 平成22年(2010)版 】

―― 熊本城の魅力を紐解く7つの秘密 ――
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本丸長局跡方面からの外観復元の大・小天守(東面) 
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本丸長局跡方面からの
外観復元の大・小天守(東面)
大天守最上階からの本丸御殿(南東方面) 
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大天守最上階からの
本丸御殿(南東方面)
 城作り名人・加藤清正が築いた熊本城には、驚くべき創意工夫が隠されている。
 いくつもの秘話と共に、その一つひとつを解明していきたい。
 これさえ知っていれば城めぐりがさらに楽しくなるだろう。

其の一【大・小天守閣】
豊臣秀頼のために造られた小天守閣
 大天守閣が武器庫として使われていたのに対し、小天守閣には台所が備えられ生活の場としての役割を担っていたことが分かる。
 さらに注目すべきは、1階に床と棚付きの部屋があり、その前に対面の部屋があることから、秀頼を迎える為に造られた建物と伝えられている。

其の二【銀杏城の由来】
西出丸から空堀越しの宇土櫓(西面) 
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西出丸から空堀越しの
宇土櫓(西面)

 
本丸御殿の下を通る闇り通路(本丸出口方面) 
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本丸御殿の下を通る
闇り通路(本丸出口方面)
清正の予言と西南戦争の勃発
 熊本城は別名『銀杏城』として親しまれているが、これは有事の際、食料に困らないように城内随所に植えられた銀杏の木に由来している。
 また清正は「天守閣と、その前にある銀杏の木が同じ高さになった時に異変が起こる」と予言。
 実際に西南戦争がおきている。

其の三【二様の石垣】
技術の進歩が垣間見える傾斜が違う二様の石垣
 向って右手、隅部の傾斜が緩やかな石垣は築城当時のもの。
 一方、左手は細川時代に増築されたものと見られ、右の形や積み方に違いが見られる。
 重ね積みから算木積みへの進歩がひと目で分かる、貴重な資料。
本丸の二様の石垣と大天守(南面) 
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本丸の二様の石垣と
大天守(南面)
 ちなみに石垣の石は、花岡山周辺から切り出した物だ。

行幸坂からの備前堀越しの飯田丸五階櫓(南東方面) 
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行幸坂からの備前堀越しの
飯田丸五階櫓(南東方面)

 
其の四【武者返し】
敵の侵入を防ぐ反り返った石垣
 熊本城を語る上で欠かせない特長の一つが『武者返し』だ。
 一見緩やかに見えるが、上に行くに従って急角度に反り返り、侵入者たちが登れなくなることからこの名前が付けられる。
 また、登りやすい石垣状の櫓の角には『石落とし』が備えられ、守りは万全だ。

其の五【宇土櫓】
天守閣よりも古い国指定文化財
 宇土城の天守閣を移設したものという説があるが、現在では否定されている。
 外見は3層櫓、内部は地下1階、地上5階建てになっており、屋根に鯱が乗っているため大小天守閣と並んで『第三の天守』とも呼ばれる。
 当時はこの規模の櫓が全部で5つ存在した。

宇土櫓からの西大手櫓門と奉行丸の未申櫓(南西方面) 
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宇土櫓からの西大手櫓門と
奉行丸の未申櫓(南西方面)

 
 
本丸二様の石垣前からの数奇屋丸二階御広間(南面) 
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本丸二様の石垣前からの
数奇屋丸二階御広間(南面)

 
其の六【闇(くらが)り通路】
全国的にも珍しい地下にある通路
 平成20年4月に復元が完成し、一般公開が行われている本丸御殿。
 その建物下にある地下通路の入口を闇(くらが)り御門と呼ぶ。
 昼でも暗く、通路内は神秘的な雰囲気。
 また地下通路の石垣の中には築城当時のものも含まれており、西南戦争時の火事の痕跡も垣間見える。

其の七【昭君之間】
有事の際を考えて造られた豪華絢爛な間
 昭君之間の由来は、中国の故事に出てくる王昭君の障壁が飾られていたことから来ている。
 また、一説には「しょうくん=しょうぐん」を差し、豊臣秀頼を迎え入れるという役目も担っていたとか、復元に際し、京都の絵師が描いた日本画の数々は必見。

西出丸からの頬当御門と大天守(東方面) 
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西出丸からの頬当御門と
大天守(東方面)
本丸東面下からの東竹之丸の重要文化財櫓群 
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本丸東面下からの
東竹之丸の重要文化財櫓群
頬当御門前にある 熊本城復元予想図 (118kB)へ

 熊本市が、平成20年度から取り組んでいる第U期復元整備事業も現在順調に進んでいます。
 平成22年度には、馬具櫓台の石垣保存修理工事と昨年度実施した発掘調査の成果などを基に馬具櫓及び続塀の建築設計を進めているところです。
 平成23年度から、いよいよ3ヶ年の歳月をかけて馬具櫓及び続塀が復元整備されます。
 また、復元の1つである平左衛門丸塀についても、平成22年度から老朽化した塀の解体工事に着手し、発掘調査、石垣の測量調査など5ヵ年かけて順次進めていく予定です。
 そして、西櫓御門及び百間櫓についても平成24年度から6ヵ年かけて復元を行う予定です。

周遊バス停と二の丸広場(北方面)
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周遊バス停と二の丸広場
(北方面)
西櫓門枡形内の埋め門(門反対側出入り口) 
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西櫓門枡形内の埋め門
(門反対側出入り口)
 さらに、西出丸の北大手門や櫨(はぜ)方三階櫓、竹の丸五階櫓、数奇屋丸五階櫓、本丸御裏五階櫓方も将来復元予定にあるそうです。

 約3年ぶりに再興された本丸御殿を見るため再訪しましたが、闇(くらが)り御門からの地下の闇り通路や昭君の間の襖絵や天井画がすばらしいです。 これだけで十分に来た甲斐がありました。

 また、お城まつりの期間中のせいか、各見所には袴姿や甲冑を着た侍姿の説明の方がいて、記念撮影など一緒にしていました。 ただ、残念ながら着物姿の女性の案内の人はいませんでした。

 今回熊本城第U期復元整備募金の新1口城主となり、次回の再訪(西櫓御門や百間櫓などの復興確認)を誓ったのでした。
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 熊本城 (銀杏城)                                  平成22年10月12日時点  
◇交通・JR熊本駅もしくは、上熊本駅から市電「市役所前」または「熊本城前」電停下車、徒歩10分
・JR熊本駅から熊本周遊バス「熊本城・二の丸駐車場」バス停下車すぐ
◇車・熊本ICから国道57号線を熊本市街方面へ車で約40分
◇駐車場・熊本城二の丸駐車場、熊本城三の丸駐車場を利用
  <料金:普通車2時間まで200円、以降1時間毎100円追加>
◇開園時間  ・11月〜3月:8:30〜16:30(閉園17:00)
・4月〜10月:8:30〜17:30(閉園18:00)
   秋のくまもと「お城まつり」の期間中に熊本城夜間開園があります。
   時間は午後5時終了予定を2時間半延長!(延長料金はつきません)
   7時半まで城内にとどまることができます。
   しかし、延長時間の開園部分は大小天守、本丸御殿周辺のみとなり、
   また、入退場は頬当御門のみとなりますのでご注意を・・・。
◇休園日・12月29日〜12月31日
◇入園料・高校生以上:500円、中学生以下:200円
◇問い合わせ ・熊本城総合事務所   TEL:096-352-5900
・(財)熊本国際観光コンベンション協会   TEL:096-359-1788
  (※ くまもと観光ボランティアガイドの申込先)

参考文献 ・熊本市都市戦略課発行「城主だより Vol.10」
・エース出版発行「季刊旅ムック 熊本版 2010秋のグルメ特大号 Vol.73」
・現地解説板、現地入手のパンフレット

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