飯田城跡(別名・長姫城)

―― 天竜川をはるか下方に見下ろす天然要害の城 ――

通称「赤門」と呼ばれている桜門御門(追手小学校側) 
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通称「赤門」と呼ばれている
桜門御門(追手小学校側)
旧二の丸の二の門を移築した八間門(北方面) 
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旧二の丸の二の門を移築した
八間門(北方面)
 飯田城は、室町時代に信濃守護小笠原氏の子孫である坂西(ばんざい)氏が築いたのが始まりで、戦国時代になると、甲斐の武田氏の下伊那での中継基地となっている。
 天正10年(1582)の武田氏滅亡後は、一時徳川家康の領地となり、家康の関東移封後は、毛利秀頼が3年間、その後文禄2年(1593)京極高知が十二万石で封ぜられ、関ヶ原合戦(1600)までの間に、城下町の基礎を築いた。
 関ヶ原合戦後の城主は、小笠原・脇坂・堀氏と続き、小京都と言われる今日の町を築いて、城は明治維新まで存在した。

 天竜川の支流松川と谷川の合流する河岸段丘の先端部から山伏丸・本丸・二の丸・三の丸が並び、天竜川をはるか下方に見下ろす飯田城は、天然の要害でした。
 廃藩置県の際、城は売却され、その遺構のほとんどは失われて、わずかに三の丸(桜丸)御門と2つの移築門が現存しています。
飯田城の移築遺構である経蔵寺の山門(正面) 
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飯田城の移築遺構である
経蔵寺の山門(正面)
飯田ICから500m東にあるお菓子の里「飯田城」 
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飯田ICから500m東にある
お菓子の里「飯田城」
 本丸跡には長姫(おさひめ)神社や柳田國男館、日夏耿之介記念館が建ち並び、二の丸跡には美術館が、出丸跡には追手町小学校が、山伏丸には天空の城ホテル(三宜亭)が建ち、水の手御門跡の石垣や、惣堀跡、本丸と二の丸の間にある堀切に当時の面影を残すのみです。

 なお、2010年8月25日の南信州新聞に、『飯田市教育委員会は24日に行った記者会見で、同市上郷飯沼にある旧飯田城の桜丸西門(雲彩寺山門)を市有形文化財に指定することを発表した。』とありました。今回は事前情報収集不測で、訪問しませんでした。

 飯田IC近くに天守閣もどきの建物のお菓子の里「飯田城」で、名物:赤飯まんじゅうを試食し、お土産にバームクーヘンを買って、中央高速に乗って帰ってきました。

[ JR飯田駅の観光案内所で入手できる 「飯田市内 散歩マップ へ ]

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城域東端の山伏丸に建つ天空の城ホテル
城域東端の山伏丸に建つ
天空の城ホテル
本丸跡南側に安政6年(1859)に建てられた観耕亭碑
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本丸跡南側に安政6年(1859)に
建てられた観耕亭碑
本丸跡北側に建つ長姫神社(北西方面)
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本丸跡北側に建つ
長姫神社(北西方面)
二の丸跡からの大杉が生い茂る長姫神社西側の鳥居
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二の丸跡からの大杉が生い茂る
長姫神社西側の鳥居
日夏秋之介記念館の入口の門(北面)
日夏秋之介記念館の
入口の門(北面)
本丸と二の丸を区切る空堀跡(北方面)
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本丸と二の丸を区切る
空堀跡(北方面)
西方二の丸御門から山伏丸の池まで直線的にのびていた御用水跡(東方面)
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二の丸御門から山伏丸の池まで
直線的にのびていた御用水跡
両側に白壁の土塀が続いていた二の丸を貫く大通り(復元)
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両側に白壁の土塀が続いていた
二の丸を貫く大通り(復元)
二の丸に5つ発見された井戸跡の1つ
二の丸に5つ発見された
井戸跡の1つ(美術館入口右側)
二の丸西側の水の手御門跡上の駐車場に面する石垣(南面)
二の丸西側の水の手御門跡上の駐車場に面する石垣(南面)(24kB)
かっては大手門であった二の丸西側の水の手御門跡(北方面)
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かっては大手門であった二の丸西側の水の手御門跡
(北方面)
出丸跡に建つ大手町小学校(西方面)
出丸跡に建つ大手町小学校
(西方面)
箕瀬町に残る外堀跡の石垣(東東面)
箕瀬町に残る外堀跡の石垣
(北東面)
箕瀬町に残る外堀跡の石垣(西面)
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箕瀬町に残る外堀跡の石垣
(西面)
大横町に残る今だ現役の武家屋敷福島家住宅
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大横町に残る今だ現役の
武家屋敷福島家住宅
大横町に残る飯田最古の道標(東面)
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大横町に残る
飯田最古の道標(東面)
[左:三州、右:大平、木曽]
大横町に残る飯田最古の道標(西面)
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大横町に残る
飯田最古の道標(西面)
[左:??、右:善光寺、甲州]
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飯田市有形文化財(建造物) 桜丸御門 (赤門)   1985年11月指定
 通称「赤門」は長姫城桜丸(三の丸)の門で、宝暦4年(1754)4月に上棟された。本丸は町から遠く不便なので桜丸で政務をとったといわれる。
 様式は入母屋瓦葺、鬼瓦には堀氏の家紋「向梅」が使われている。平面は二本の鏡柱と控柱とで構成され潜戸を設けてある三間一戸四脚門で、間口5.4m奥行5.4m高さ4mである。
 明治になり、飯田県、筑摩県飯田支庁、下伊那郡役所、地方事務所等の郡衛の正門として使われてきた。
                               ※ 現地の長野県知事名の案内板より  
                                 所在地:飯田市追手町2丁目678
桜門御門(追手小学校側)
桜門御門(追手小学校側)
桜門御門(合同庁舎側)
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桜門御門(合同庁舎側)
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飯田市有形文化財(建造物) 旧飯田城の八間門   平成10年11月27日指定
 羽根庄(木下家)の門は、明治4年(1871)に飯田城から払い下げを受け移築した門です。元は二の丸入口にあった門で二の門と呼ばれていました。二階建ての三間一戸の櫓門で、左右に四間ずつの長屋があるので八間門と呼ばれています。
 一階の部分は、文禄年間(1592〜1596)の築造と推定されます。以前は両側に石垣があり、枡形を形成していた門と考えられますが、柱を一度取り替え、扉口の幅を広げています。
 二階の部分は江戸時代前期の建築と推定され、間口五間、奥行き三間、扉口より全面に張り出し、厚板がはめられ石落としが設けてあります。切妻造りで鬼瓦、懸魚などがあり、国の重要美術品に指定されています。
                               ※ 現地の飯田市教育委員会 案内板より  
                                 所在地:飯田市松尾久井2595-1
二階建ての三間一戸の櫓門で、左右に四間ずつの長屋がある八間門 左側四間の長屋と板塀
クリックで拡大図(62kB)にいきます。 二階建ての三間一戸の櫓門
クリックで拡大図(70kB)にいきます。 右側四間の長屋
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二階建ての三間一戸の櫓門で、左右に四間ずつの長屋がある八間門(正面・南東面)
右側四間の長屋(内側)
右側四間の長屋(内側)
三間一戸の櫓門(内側)
三間一戸の櫓門(内側)
右側四間の長屋と板塀(内側)
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右側四間の長屋と板塀(内側)
八間門の南西側の板塀(北西方面)
八間門の南西側の板塀
(北西方面)
南角からの八間門(北東方面)
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南角からの八間門
(北東方面)
櫓門の二階への階段(内側)
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櫓門の二階への階段
(内側)
櫓門左側の水堀(南西方面)
櫓門左側の水堀
(南西方面)
櫓門右側の水堀(北東方面)
櫓門右側の水堀
(北東方面)
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飯田市有形文化財(建造物) 経蔵寺 山門   平成6年2月18日指定
 この門は、飯田城桜丸の門として建立され、宝暦年間(1751〜1764)に現在の赤門が建てられるにあたり家老安富氏の屋敷に移築されました。その後、二転三転し経蔵寺の門となった由来を持つ飯田城遺構の門です。
 この門の様式は薬医門で、本柱と頭貫は太くがっしりした見事なものです。板かえる股は大きく一見に値します。懸魚は中央に1つ下げられている拝懸魚で、上部には六弁花の彫刻が、両側にはのびやかな鰭が付飾されています。板唐戸には細長く直線的な八双金具と比較的丸みが乏しく隆起の少ない古色を帯びた乳金具が打たれています。桃山時代の遺風を持つ貴重な建造物で、昭和24年5月に国の重要美術品に認定されています。
                               ※ 現地の飯田市教育委員会 案内板より 
                                 所在地:飯田市上郷別府1768番地
飯田城の移築遺構である経蔵寺の山門(正面)
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飯田城の移築遺構である
経蔵寺の山門(正面)
経蔵寺の山門(内側)
経蔵寺の山門(内側)
 
薬医門様式の経蔵寺山門(内側)
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薬医門様式の
経蔵寺山門(内側)
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  飯田城跡                             平成23年10月27日時点
◇所在地・長野県飯田市追手町2丁目
◇交通・JR東海 飯田線 飯田駅 から中央通りを東に約700m進み、中央交差点を
   右に銀座通りに入り、3つめの信号(銀座3・4丁目)を左に折れ、
   追手町に進むと左に桜丸御門あり(徒歩約25分、約1.2km)
・中央道飯田ICから、左折して西に向かい、飯田インター西を右折して
   国道256号線(三州街道)を約3.5km進み、市役所前を右折して、
   300mで銀座5丁目を左折して、2つ目の信号(銀座3・4丁目)を右折し、
   追手町に進むと左に桜丸御門あり(車で約10分)
◇駐車場・飯田市美術博物館の駐車場を利用
◇問い合わせ飯田観光協会    TEL:0265-22-4851
   (まちなかインフォメーションセンター)
・観光案内所(JR飯田駅構内) TEL:0265-52-2946

参考文献 ・現地の飯田市教育委員会、飯田市観光協会の説明板
・ビジュアル・ガイド 日本の城 (監修:小和田哲男、発行:小学館)

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